【4】通貨分散
■複数通貨ペアを組み合わせたポートフォリオ
前のページ(相関係数とポートフォリオ)最後の続きから始めます。(*^_^*)
たとえば、ZAR/JPY(南アフリカランド/円)はスワップ金利が高いことで、スワップ派に人気があります。
これと、逆相関がある通貨ペアは、EUR/JPY(-0.382)、AUD/JPY(-0.255)、CHF/JPY(-0.408)、EUR/USD(-0.67)、EUR/GBP(-0.738)が挙げられます。スワップ金利(目安)も載せて表にしました。
| 通貨ペア | ZAR/JPYとの 相関係数 |
スワップ金利(円) ※買いポジ、1万通貨単位 |
為替レート ※2008.10月中旬 |
為替レートを1通貨=100円 に換算した時のスワップ金利 |
| ZAR/JPY | 1.00 | 42 | 10 | 420 |
| EUR/JPY | -0.382 | 161 | 136 | 118 |
| AUD/JPY | -0.255 | 188 | 70 | 268 |
| CHF/JPY | -0.408 | 64 | 89 | 71 |
| EUR/USD | -0.67 | 92 | 1.3400 | 68 |
| EUR/GBP | -0.738 | -46 | 0.7700 | -34 |
さて、この表を見ただけでも、通貨分散のイメージが広がります。
ZAR/JPYとAUD/JPYには、逆相関があり、しかもスワップ金利が増える…、これは、すごいことになるのでは?
と考えるでしょう。
この二つの通貨ペアを組合せたときのヒストリカル・ボラティリティ(HV)を計算することができます。
| 通貨ペア | ヒストリカル・ボラティリティ(HV) | レバレッジ1倍の年率 |
| ZAR/JPY | 16.04% | 15.33% |
| AUD/JPY | 11.10% | 9.80% |
| 二つ組み合わせた場合 (組合せ比率50%) |
8.57% | 12.56% |
ご覧のように、単独通貨ペアと比較すると、ヒストリカル・ボラティリティ(HV)は予想通り低くなっています。
ZAR/JPYでみると
利益(年率)は、ZAR/JPY単独より低くなってしまいます(15.33%→12.56%)。
ところがヒストリカル・ボラティリティ(HV)は、16.04%→8.57%となり、7.47%も低くなりました。
これなら、レバレッジ1倍を、レバレッジ2倍にしても、変動リスクは変わりません(約1%リスクが高まる)。
レバレッジ2倍で、年率を計算すると
| 通貨ペア | ヒストリカル・ボラティリティ(HV) | 年率 | ||
| レバレッジ1倍 | レバレッジ2倍 | レバレッジ1倍 | レバレッジ2倍 | |
| ZAR/JPY | 16.04% | 32.08% | 15.33% | 30.66% |
| AUD/JPY | 11.10% | 22.20% | 9.80% | 19.60% |
| 二つ組み合わせた場合 (組合せ比率50%) |
8.57% | 17.14% | 12.56% | 25.12% |
ZAR/JPYをレバレッジ1倍で保有している場合と、組み合わせた複数通貨ペアのレバレッジ2倍とは、ほぼ同じ変動リスクでありながら、運用利率は、約10%(15.33%→25.12%)も上昇するのです。
■複数通過ペアのヒストリカル・ボラティリティ(HV)の計算方法
エクセルを使います。
ヒストリカル・ボラティリティ(HV)を、それぞれ計算します。
その計算結果を、それぞれ以下のセルに記入します。
A1 一つ目の通貨ペアのヒストリカル・ボラティリティ(HV)
B1 二つ目の通貨ペアのヒストリカル・ボラティリティ(HV)
次に投資比率を、その下のセル(A2、B2)に記入します。
A2 50%
B2 50%
それから、相関係数を C1に記入します。
C1 相関係数
複数通貨ペアのヒストリカル・ボラティリティ(HV)を表示したいセルに
=SQRT((A1*A2)^2+(B1*B2)^2+2*C1*A1*B1*A2*B2)
これで計算完了です。
3つ以上の通貨ペアでも計算も可能です。興味のある方は、以下の書籍を参照ください。
ローリスクで年20%の複利運用! 初心者でもできるFXスワップ運用
をご覧下さい。HV、相関係数、VaRなど、エクセルを使った計算方法が詳しく載っています。
■最後に、余計なお世話で一言
数値化されると、全てリスクを把握した気になりますが、実際は、この数値以上の変化が起こることがあります。
これらの統計処理によるリスク管理を、過信しないようにしましょう。
これらのリスク管理の基本となるデータは、ヒストリカル・ボラティリティ(HV)です。
ヒストリカル・ボラティリティ(HV)は、過去のデータを統計処理したものです。
参考にはなりますが、100%の将来を予測したものではありません。
また、これらのデータは変化しますので、こまめなチェックを心がけてください。
「通貨分散で、ほったらかし」という言葉もよく見ますが、レバレッジを高くしてあると、危険です。
レバレッジを押さえた上で通貨分散を行う事は、リスクを下げる効果があり、「ほったらかし」も可能だと思いますが…。
ただし、このページの例のように、レバレッジをあげて、運用効率を高めて使う場合、注意が必要です。
【0】概要と意義
【1】運用方法の基本
【2】FX口座比較と初心者の始め方
【3】通貨ペアと各通貨
【4】通貨分散
【5】経済の基本原則
【6】資産運用としてのFX(外国為替証拠金取引)
【7】想定外の対応
トップページへもどる→ 初心者のFX外国為替証拠金取引
相互リンク募集中→ 相互リンク
|
スワップ金利で運用する方法を知りたい→ 年利20%の資産運用-スワップ金利で皮算用 信用リスクの低い安心できるFX業者を知りたい→ FX口座(FX業者)比較 ボラティリティ ポートフォリオ作成A 通貨分散の長所短所 |
当サイトは、私が調べたり体験したりしたことを好き勝手に述べているだけです。投資の損益の責任は、投資家本人に帰属します。当サイトでは一切責任を負いません。
Copyright (C) 初心者のFX外国為替証拠金取引, All rights reserved.